専照寺(福井市)概要: 鹿苑山専照寺は福井県福井市みのり2丁目に境内を構えている真宗三門徒派の寺院です。専照寺の創建は正応3年(1290)、如導上人(三河の和田門徒円善の門下)によって開山されたのが始まりとされています。当初は専修寺と称し現在の福井市大町付近に境内を構えていましたが、永享7年(1435)四世が本願寺と対立した事で破門となり、新たな四世となった浄一上人(如道上人の弟子である道願の子)の時に専修寺から別れ、福井市中野の地に専照寺を開山しています(大町専修寺は天正2年:1574年に織田信長と対立し、賢会が討死した事を受けて廃寺となっています)。
前後して山元の道性が証誠寺、鯖江の如覚(如道の弟子で道性の子)が誠照寺をそれぞれ開いた事から真宗三門徒派と呼ばれるようになりました。
専照寺は室町幕府6代将軍足利義教から帰依を得て寺運が隆盛し、天正10年(1582)に北の庄に移り、天正13年(1585)正親町天皇の勅願所となっています。専照寺は享保9年(1724)に現在地に移り、明治11年(1878)独立して一派を構成し本山となっています。
現在の専照寺御影堂は天保9年(1838)に再建されたもので入母屋、桟瓦葺、平入、桁行11間(30.3m)、梁間9間(29.1m)、正面3間向拝付、総欅造り、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、江戸時代後期に建てられた寺院建築の遺構として貴重な存在で平成2年(1990)に福井市文化財に指定されています。
又、寺宝である絹本著色八祖九祖絵図は室町時代初期に製作されたもので福井市指定文化財に指定されています。山門は入母屋、桟瓦葺、三間一戸、八脚楼門。山号:鹿苑山。宗派:真宗三門徒派(真宗十派)。本尊:阿弥陀如来。
専照寺:上空画像
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