切支丹灯籠(坂井市)概要: 切支丹灯籠は丸岡城の城下町に境内を構える円光寺の敷地内に建立されています。案内板によると「 灯篭の火袋を支える竿石に、観音像に似せたマリア像が彫られ、竿石の上部にふくらみをもたせて、十字架をかたどっている。おそらくキリスト教信徒が幕府の迫害をのがれるために密かに礼拝したものであろう。」とあります。丸岡藩(藩庁:丸岡城)の初代藩主有馬清純の曽祖父である有馬晴信は島原城(長崎県島原市)の城主時代の天正8年(1580)に洗礼を受けてドン・プロタジオの洗礼名を名乗った著名なキリシタン大名だった事から、領民にもキリシタンが多かったとされ、慶長17年(1612)と慶長18年(1613)に江戸幕府がキリスト教禁止令を発令した後の後裔である有馬清純の時代にも領内には多くのキリシタンがいたとみられ、切支丹灯籠はその名残とも云われています。歴史資料として価値が高く一旦文化財指定されましたが、その後解除となっています。
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