岩屋の大杉(勝山市)概要: 岩屋の大杉は福井県勝山市北郷町に位置し、推定樹齢300年、樹高33m、幹周17.0mの巨木(巨樹)で岩屋観音の境内に立っています。幹が5つに別れ天空に向かって伸びていく様は「子持ち杉」の別称があるように信仰の対象となっていて根元には一寸八分観音、十三仏安霊堂が祭られています(※NHK「巨樹百景 神様の木に会う」によると推定樹齢1千2百年としています)。
伝説によると岩屋の大杉は昔、12本に分かれていましたが余りにも見事だった為、盗人が杉を銘木として伐採しようとしました。しかし、6本の幹を切ったところで白竜が出現し、残った6本を命がけで守ったと伝えられています。
時代が下がると住民達は単なる伝説と軽んじていましが、昭和42年(1967)に観音堂を修復した際、白蛇が出現した為、伝説は事実だったと悟り益々信仰するようになったと伝えられています。
一方、奉斎していた岩屋集落の村人は往時は200人以上も住んでおり、例祭では近隣からも参拝者が訪れ大いに賑わいましたが、昭和38年(1963)に豪雪により大きな被害を受けた事から急速に過疎化が進み岩屋集落は廃村に追い込まれています。
岩屋の大杉は勝山市を代表する杉の大木(巨樹)として貴重な事から昭和41年(1966)に勝山市指定天然記念物に指定されています。
岩屋の大杉:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 郷土資料事典-ふるさとの文化遺産-福井県-出版元:株式会社人文社
・ 現地案内板
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