西山稲荷神社(熊川宿)概要: 西山稲荷神社は福井県三方上中郡若狭町熊川に鎮座している神社です。案内板によると「 下の町から山の中腹に西山稲荷神社があります。伏見のお稲荷さんを勧請したといわれ、創建は江戸中期と言われる。商売繁盛の神さまとして信仰されている。ここでは古くから「おひたき」と言う神事あり。」とあります。
伏見のお稲荷さんとは、稲荷信仰の本社とされる伏見稲荷大社(京都府京都市伏見区)の事で熊川宿西端入り口付近に鎮座している事から結界神として祭られているのかも知れません。逆に東端の熊川番所近くに権現神社に鎮座し、こちらは熊川宿の東の結界神かも知れません。
当時は集落境に結界神を祭り、外部から悪霊や疫病などを集落内に入り込まないないようにする民間宗教が広く信仰されていた為、熊川宿では西の出入り口は西山稲荷神社、東の出入り口は権現神社が護っていたとも考えられます。
「おひたき」は「御火炊」と書き、本社である伏見稲荷大社でも火を焚いて神楽を奏し供物を供える神事が行われ、西山稲荷神社もこれに模したものが行われていたと思われます。社殿は切妻、妻入の小規模なもので、外壁が朱色に塗られ、如何にも稲荷神社という雰囲気があります。
西山稲荷神社:上空画像
|