旧農商務省獣類検疫所神戸支所敦賀出張所(敦賀市)概要: 旧農商務省獣類検疫所神戸支所敦賀出張所は福井県敦賀市縄間に位置しています。この建物は大正5年(1916)に敦賀の実業家として知られる大和田荘七が朝鮮牛を輸入する為の施設として建てたもので、木造2階建て、寄棟、桟瓦葺き、外壁は下見板張り、縦長の上げ下げ窓を採用しています。正面玄関のポーチ入り口にはアーチ状の開口にし、正面の屋根には切妻面を見せ上部がアーチ状の開口も施す事で正面性を強調させています。農商務省獣類検疫所神戸支所敦賀出張所は大正5年(1916)から昭和30年代まで利用され最盛期の昭和初期には1万5千頭の朝鮮牛の輸入検疫をしましたが、その後はオートキャンプ場の管理事務所や倉庫として利用されています。旧農商務省獣類検疫所は大正時代に建てられた敦賀市内に残る数少ない木造洋風建築として貴重な存在で、歴史的にも意味のある建物と言えます。
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