宝円寺(越前市)概要: 太白山宝円寺は福井県越前市高瀬一丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。宝円寺の創建は嘉慶2年(1388)直伝正祖禅師が開いたのが始まりと伝えられています。
天正3年(1575)織田信長が越前を制圧すると北の庄城に柴田勝家を配し、越前府中10万石には前田利家・佐々成政・不破光治の3人で統治させます。
府中城の城主となった前田利家は当時の宝円寺7世大透圭徐に深く帰依し、堂宇を再建や寺領を寄進し両親の菩提を弔い(両親は既に亡くなっている事から尾張荒子から改葬し、その後、七尾の宝円寺(後の長齢寺)に再改葬されたと思われます)、境内には利家の父利昌(前田利春・戒名:道機庵休岳居士)の法体石像と母竹野氏(戒名:長齢妙久大姉)の宝篋印塔が安置されています(宝篋印塔の方には母親の銘が刻まれています)。
天正9年(1581)、利家が能登国の領主となり七尾城(石川県七尾市)に入ると七尾の地でも宝円寺(後の長齢寺)を建立し金沢城(石川県金沢市)に移ると金沢でも宝円寺を開山しています。
宝円寺の寺宝である木造観音菩薩坐像は南北朝時代に製作されたもので、貴重な事から昭和51年(1976)に越前市指定文化財に指定されています。山門は入母屋、桟瓦葺、三間一戸、桁行3間、張間2間、八脚楼門、下層部左右には仁王像安置、上層部高欄付き、「太白山」の山号額が掲げられています。
本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行7間、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。太鼓楼は入母屋、桟瓦葺、袴腰付、上層部外壁は真壁造り白漆喰仕上げ花頭窓付、下層部に外壁は下見板張り。山号:太白山。宗派:曹洞宗。本尊:聖観音。
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宝円寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-太白山宝円寺
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