成願寺(越前市)概要: 成願寺は福井県越前市岩本町に境内を構えている時宗の寺院です。成願寺の創建は延暦年間(782〜806年)に開山したのが始まりと伝えられています。当初は粟田部にあった天台宗の寺院で浦佐山神社の別当でしたが、正応3年(1290)連阿澄心によって時宗に改宗し、永仁2年(1294)に現在地に移りました。天正2年(1574)の一向一揆の兵火により多くの堂宇が焼失し一時衰退しましたが、新たに小丸城主となった佐々成政(織田信長家臣、柴田勝家与力)が再興し、成政の菩提寺にしたとされ天正7年(1579)には禁制が発布されています。江戸時代に入った宝永6年(1709)には東山天皇から寺号の勅額を賜り、藤原北家公卿山井家の帰依もあり寺運も隆盛します。
成願寺本堂は天明7年(1787)に造営されたもので、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行7間、正面1間軒唐破風向拝付、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ。山門は正徳2年(1712)に造営されたもので切妻、桟瓦葺、三間一戸、八脚一部楼門。経蔵は江戸時代後期に造営されたもので土蔵平屋建て、宝形造、桟瓦葺、桁行2間、梁間2間、正面1間向拝付。
成願寺観音堂は貞享2年(1685)に造営されたもので一間社、入母屋造、正面1間唐破風向拝付。鐘楼は江戸時代中期に造営されたもので入母屋、桟瓦葺、4本柱吹き放し。庫裏は天明7年(1787)に造営されたもので、木造2階建、切妻、平入、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ、ウダツ付。成願寺の本堂、山門、経蔵、内観音堂、鐘楼、庫裏は貴重な事から越前市指定文化財に指定されています。宗派:時宗。本尊:阿弥陀如来。
成願寺:上空画像
越前市:神社・仏閣・再生リスト
八脚門を簡単に説明した動画
|